
1. ロウリュ水の種類
大きく分けて以下の4つのカテゴリーがあります。
- アロマオイル系(定番): エッセンシャルオイル(精油)を水に混ぜたもの。最も一般的で、香りのバリエーションが豊富です。
- お茶系(トレンド): ほうじ茶や緑茶、紅茶など。香ばしい香りが特徴で、日本国内のサウナ施設で非常に人気です。
- 天然抽出系(伝統的): ヴィヒタ(白樺の枝葉)を浸した水や、乾燥ハーブを煮出したもの。本場フィンランドのスタイルです。
- その他: コーヒーや、柑橘類の皮を漬け込んだ水など。

2. 基本的な作り方と黄金比
A. アロマオイルで作る場合
オイルは水に溶けにくいため、しっかり混ぜるか、水溶性のアロマを使うのがコツです。
- 材料: 水 1L、エッセンシャルオイル 5〜10滴
- 手順:
- バケツに1Lの水を汲む。
- オイルを滴下する。
- ラドル(柄杓)でよくかき混ぜる。
- ※オイルが分離して石に直接かかると引火の恐れがあるため、必ず希釈してよく混ぜてください。
B. お茶で作る場合
- 材料: 水 1L、茶葉(またはティーバッグ)適量
- 手順:
- 濃いめにお茶を煮出す(または水出しする)。
- 常温まで冷ます。
- 茶葉が残っていると石に焦げ付くため、必ず濾(こ)して液体のみを使用する。
- ※砂糖やミルクが入ったものは絶対にNGです。
C. ヴィヒタ(白樺)水で作る場合
- 材料: 水 1L、乾燥ヴィヒタ 1束
- 手順:
- バケツに水を張り、乾燥ヴィヒタを30分〜1時間ほど浸しておく。
- 葉からエキスが出て、水が薄い茶色になれば完成。
3. おすすめのロウリュ・レシピ
気分や目的に合わせた人気の組み合わせをご紹介します。
① 深い森の休息(フォレスト系)
- レシピ: パイン(松) 3滴 + サイプレス(糸杉) 3滴 + ヒノキ 2滴
- 特徴: まるで森林浴をしているような、深く落ち着く香り。リラックスしたい時に最適です。
② 究極の集中と覚醒(リフレッシュ系)
- レシピ: ペパーミント 4滴 + ユーカリ 3滴 + レモン 2滴
- 特徴: 鼻がスッと通り、体感温度が少し下がるような清涼感があります。朝のサウナや、シャキッとしたい時に。
③ 和の癒やし(ジャパニーズ系)
- レシピ: ほうじ茶(濃いめ)
- 特徴: 焙煎された香ばしい香りがサウナ室に広がります。「ピラジン」という香り成分が血流を良くし、心を落ち着かせます。
④ 華やかなデトックス(シトラス・フローラル系)
- レシピ: グレープフルーツ 5滴 + ゼラニウム 3滴
- 特徴: 甘すぎず爽やかな香りで、女性にも人気です。気分を前向きにし、代謝を促す感覚が得られます。
4. ロウリュ水を作る・使う際の注意点(最重要)
自宅の家庭用サウナやテントサウナで自作する場合、以下の点に必ず注意してください。
- 引火に注意: アルコール成分の強い香水や、原液のアロマオイルを直接石にかけるのは絶対にやめてください。火災の原因になります。
- ストーブの故障: 糖分や油分、固形物(茶葉のカスなど)が含まれていると、ストーブの故障や石の寿命を縮める原因になります。
- 施設のルール: 公衆サウナでは、基本的に**「持ち込みロウリュ水」は禁止**されています。自作を楽しめるのは、貸切サウナや私有サウナのみです。
- 香りの強さ: 密室であるため、香りが強すぎると気分が悪くなる人がいます。まずは数滴から試して、自分に合った濃度を見つけてください。


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